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2015 年度 実施状況報告書

相分離イオンチャネル構造を有する中空糸型イオン交換膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K06541
研究機関神戸大学

研究代表者

垣花 百合子  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (90592014)

研究分担者 比嘉 充  山口大学, 理工学研究科, 教授 (30241251)
松山 秀人  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50181798)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードイオン交換膜 / 相分離 / イオンチャネル構造 / 中空糸
研究実績の概要

本年度は、グラフト重合法を用いて、イオン交換膜の素材となる高分子合成およびイオン交換膜の物性評価を検討した。ポリスルホン(PSF)とクロロメチルメチルエーテル(CMME)、酸化亜鉛(ZnO)触媒と溶媒に1,2-dichloroethaneを用いてクロロメチル化(CM化)することによりマクロイニシエーター(MI)を作製した。このMIとp-ethyl styrenesulfonate (Etss)をN-methyl-2-pyrrolidone(NMP)に溶解させ、原子移動ラジカル重合法(ATRP)により主鎖にPSF、側鎖にEtssをグラフトさせたPSF-g-Etssグラフトポリマーを作製した。このMIをキャスト法による製膜後、熱水中での加水分解により側鎖のEtssをスチレンスルホン酸(SSA)に変換した膜を得た。この膜を用いてイオン交換容量、機械的強度、含水率、膜抵抗などの評価を行った。クロロメチル化反応では、クロロメチル化反応条件を変化させることでクロロメチル基の導入率を制御した。重合反応では、クロロメチル基の導入率およびEtssの反応量を変化させることでイオン交換容量(IEC)を制御した。作製したイオン交換膜は、IECの増加と共に含水率が増加し、機械的強度および膜抵抗が減少する傾向を示した。これはイオン交換基のEtssのグラフト量が増加しイオンの透過領域が増えたためであると考えられる。今後は、最適な構造のグラフトポリマーの作製や熱処理の条件を検討することでより高性能なイオン交換膜の開発が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

高分子アニオン型平膜の作製および基礎特性評価を行うことができた。

今後の研究の推進方策

初年度計画の高分子カチオン型の合成、平膜作製およびおよび基礎特性評価が遅れているため、こちらを進めることと並行して中空糸支持体作製、中空糸型IEMの作製と基礎特性評価およびミニ膜モジュールの作製を行いDD評価を行う。

次年度使用額が生じた理由

初年度計画の高分子カチオン型の合成、平膜作製および基礎特性評価が遅れているため、設備備品費の電導度計、消耗品費の実験用ガラス器具、合成試薬が次年度使用額として生じた。

次年度使用額の使用計画

初年度計画の高分子カチオン型の合成、平膜作製およびおよび基礎特性評価が遅れているため、こちらを進めることと並行して中空糸支持体作製、中空糸型IEMの作製と基礎特性評価およびミニ膜モジュールの作製を行いDD評価を行う。

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公開日: 2017-01-06  

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