有機キレート剤は窒素雰囲気下350℃で焼成することでセラミック膜中に残存した.アルミナ基材にTiO2-ZrO2-Dopamineゾルをコーティングした膜の35℃におけるCO2/N2透過率比は20を示し,ガス分離膜の作製が可能であることが示された.一方,有機キレート剤をテンプレートとするTiO2-ZrO2膜は,分画分子量2,000程度の分画性能を示し,ナノろ過膜としての応用可能性が示された.圧力勾配存在下の非平衡分子動力学透過シミュレーションより,ナノ細孔内においては,細孔表面からの相互作用の影響により透過流量が変化することが示された.
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