現状のメタボローム解析技術により取得できる定量情報は,「相対定量」に制限されているため,細胞内の精確な代謝物濃度の決定には至っていない.また,相対定量情報では,他施設での異なる分析装置や異なる分析手法で取得したデータと直接比較検証できないため,生理学的・生化学的考察を深めることが困難である.そこで,当該研究では,様々な生体試料に適用可能な包括的な安定同位体標識代謝物の調製法の開発を軸に,試料調製,高感度定量メタボローム分析,データ解析手法を含む「安定同位体標識代謝物カクテルを用いた定量メタボロミクス技術の開発」に取り組んだ.
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