研究課題/領域番号 |
15K06597
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡部 朋永 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50344164)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 複合材料 / マルチスケールモデリング / 分子シミュレーション / 機械特性評価 |
研究実績の概要 |
研究実績の概要 1.シミュレーションによる検討:下記における4つのスケールにおける解析技術を確立し、それを構造設計にまでつなげためのプラットフォームを構築した。 (1)分子スケール:マトリクス樹脂分子構造に力学的負荷や温度変化を与えた際、分子構造がどのように変化するのかを明らかにするための分子シミュレーションコードを作成した。(2)ミクロスケール:分子シミュレーションにより得られた樹脂特性を用いた連続体損傷力学による微視構造破壊シミュレーション技術を開発した。(3)メゾスケール:重合メッシュを用いた微視的破壊と巨視的構造破壊を結びつけるマルチスケー ル解析技術を開発した。(4)マルチスケール:微視的知見に基づく航空機構造最適設計の実践および評価 2.実験による検討:上記計算手法の妥当性を下記の要領で実験により評価した。 (1)マトリクス樹脂の機械的特性に関する実験的評価 --->力学負荷試験(一軸・三軸)によりマトリクス樹脂の機械的特性を評価した。(2)微視き裂発生の実験的評価--->微視領域中におけるクラックの発生は、その微視領域に対するマクロな負荷条件に 依存する。そこで、構造中あるいは積層板中においてクラックの発生位置を実験的に明らかにし、 初期クラックが発生する負荷条件について検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
調書では、「27年度に、マトリクス樹脂の特性評価、微視構造破壊および航空機機体構造解析について、それぞれのスケールに対応した数値計算手法を検討する。」としていた。実際に、上記にあるように申請調書の記載内容は全て実施し、終了した。既に28年度のスケールブリッジに取り組み始めている。
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今後の研究の推進方策 |
計画以上に進展しているので、調書にあるように28年度はメゾ・マクロスケールの解析を確立し、スケール間を結びつける試みを、29年度はマルチスケールモデリングに基づく航空機構造最適設計の実践を行う予定である。
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