研究課題
本研究は,階層的クラスタリングにより,母集団を進化過程で逐次相似性の高い個体の小集団に分割し,多峰性解の探索に適した「動的な分散遺伝的アルゴリズム」(Dynamically Distributed Genetic Algorithm: Dyn DGA)の研究を完遂し,そのFPGA(Field Programmable Gate Array)への実装,ならびに小型無人航空機を用いた飛行実証実験により,リアルタイム最適軌道生成や誘導システムへの実用化を検証するものである.最終年度である,今年度の研究課題は,前年度に引き続き(1)階層的クラスタリングを用いた「動的な分散遺伝的アルゴリズム」Dyn DGAの研究d. 最適軌道パラメータと誘導コマンドの生成について改良研究を進め,国際学会にてそのアルゴリズムとシミュレーションによる評価結果を発表することができた.また,(2)Dyn DGAのFPGA実装によるリアルタイム計算システムの構築において,b. FPGAのアビオニクスインターフェースとインテグレーション技術c. Dyn DGA運動計算部の並列計算技術の確立までを達成し,搭載コンピュータによるリアルタイム計算が実行可能である見通しが得られた.しかし,小型無人飛行機として準備を進めていた有翼ロケット実験機自身の開発が遅れたために,最終的な研究目標である(3)小型無人飛行機を用いた飛行実証実験によるリアルタム計算システムの実用化検証については,DynDGAのFPGAハードウエアの開発を行ったところまで完了し,d. 飛行実験の実施e. データ解析と評価は,次年度に自主研究で実施することにした.
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すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)