研究課題/領域番号 |
15K06623
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
近藤 典夫 日本大学, 理工学部, 教授 (90178418)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | くい違い配置2円柱 / くい違い角度10度 / 間隔比S/D=2, 3 / 3次元数値解析 / 低スクルートン数 |
研究実績の概要 |
静止した直列2円柱に作用する抗力係数は、間隔比S/D=4(S:2円柱間の間隔、D:円柱直系)付近で急激に変化することが多くの研究から報告されている。この結果から、本年度はくい違い配置2円柱が、間隔比S/Dを臨界間隔比S/D=4より小さいS/D=2と3の2ケースに固定し、くい違い角度θ=10°に対する2円柱のVIV挙動を解析した。2円柱は一様流れの中に設置された状態を想定し、イン・ラインとクロス・フローの2方向にダンパーとバネで支持された剛体モデルとしている。この結果、上流側円柱では層流の中にあるが、下流側円柱は上流側円柱から剥離した渦列の中にあり、いわゆる非定常流れの中に置かれた状態になる。2円柱の運動は、1質点2自由度系である。計算パラメータは、質量比χ=10で与え、スクルートン数Sc=1.0、レイノルズ数Re=20,000で与えた。このスクルートン数では、イン・ラインとクロス・フローの2方向に大きく振動することが知られている。 数値計算では、くい違い2円柱まわりの流れ、2円柱の作用する圧力係数、2円柱のイン・ライン方向とクロス・フロー方向の振動振幅を捉える事が出来た。これらの結果は、直列配置の結果と比較すると、僅か10°のくい違い角度にも拘らず、下流円柱でのそれぞれの結果に大きな相違点がみられた。したがって、主流の流れ方向の角度が僅かに変化するだけでも、流力振動に大きな変化がみられることが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2円柱の間隔を狭く設定し、くい違い角度は直列配置から僅かに傾いた状態を想定した配置に設定し、直列配置における結果との相違点を見出すことを目標に行ってきた。しかし平成27年度では、計算機による計算時間が想定していた以上にかかり、くい違い角度が10°のケースで終わってしまった。 平成28年度ではくい違い角度20°においても計算し、くい違い角度の変化による流力振動性状を捉える事にする。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度では、前年度に計算が終わらなかったケースのくい違い角度20°に対して研究を進めること、およびくい違い角度が45°に対しての2円柱の流力振動を実施する予定である。これらの研究により、くい違い角度が小さい範囲から比較的大きな角度までの2円柱の流力振動性状を把握することができるので、様々な海域を想定した海洋構造物の設計に有効なデータを与える事が出来る。 2円柱は前年度と同様に、ダンパーとバネで支持されたモデルとし低スクルートン数、高レイノルズ数のパラメータを考慮する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究ではコンピュータの使用と計算用と画像処理用アプリケーションが必要である。本年度では、多くのケーススタディを予定しており、その結果、膨大な計算および大規模計算になるために、その費用に充てる。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度の経費と合わせて、コンピュータ購入及びアプリケーションソフトの購入を計画している。
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