本研究は船舶起源大気汚染の現状把握・将来予測を行い、大気汚染の評価・防止に資することを目的とする。
本年度は、船舶AIS(Automatic Identification System)情報に基づき、2016年の1ケ月に日本周辺を航行する船舶を対象とし、船舶排出量データを新たに作成した。さらに、本排出量データに基づき、PM2.5、NOxやSOxに着目して日本領域における大気質モデル(CMAQ)の計算を実施した。また、既存の排出量データと今年度で作成した排出量データと比較検証を通し、大気汚染物質の量的変化と船舶活動量の変化を把握した。最後に、船舶に起源する大気汚染物質の排出・拡散状況を解析し、政策決定に資する解析システムを開発できた。
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