フルポラリメトリック指向性ボアホールレーダの試作を行った。本システムでは、送受信アンテナで最大6素子のアレー化が可能である。本レーダを坑井内で使用する際には伝搬モードであるHE11モードが発生するが、適切なバンドパスフィルタをかけることで信号処理により伝搬モードを抑圧できることを示した。坑井に対し斜めに設置された基礎杭を実際に計測するフィールド実験を行ったところ、偏波を利用することで3次元位置情報だけでなく、基礎杭の傾きの情報も取得できることを実証した。本レーダでは、アンテナへ斜めに波が入射することが考えられるが、この場合には臨界の入射仰角が存在することを理論計算と実験により示した。
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