イオンビームグラフト重合法を用いると,イオンの特徴である飛程が短いこと及び収束性が高いことから,ポリマーシート中の任意の領域に官能基を導入することができる.本テーマでは,複数の領域を電気的に接続するための導電性領域の作成と,真空中にモノマーを導入して行うその場イオンビームグラフト重合法についての研究開発を行った. 導電性領域はポリカーボネートを重イオンで照射することで作成した.様々な照射パラメータに対して実験を行った結果,導電性はポリカーボネート結合の減少によることが示唆された.その場グラフト重合は,照射後重合および同時重合を行い,いずれもグラフト重合は可能であることがわかった.
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