本研究は2次元Helmholtz方程式に関する2次元1周期多層構造系に対するアイソジオメトリック境界要素法を提案し、それと随伴変数法および準ニュートン法に基づく形状最適化システムを構築した。本システムにより高効率な薄型シリコン太陽電池を設計できる。四層モデル(空気/シリコン/銀/空気)のシリコン層における相対エネルギー吸収率の最大化を目的とした最適化においては、入射エネルギーの67%を吸収可能な形状が得られることを示した。公開した解析プログラムと併せて、本成果は今後のプラズモニックデバイスの開発に有意義である。一方で、3次元問題に対する研究成果も得られ、後続研究(平成30年度~)に活用できる。
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