成人T細胞白血病(ATL)の原因となるHuman T-cell Leukemia Virus Type-I(HTLV-1)がコードするRexは、ウイルスRNAの核外輸送や宿主nonsense-mediated mRNA Decay (NMD)の抑制により、ウイルス複製の量とタイミングを制御している。本研究では、正常なNMDの活性化に必要なUPF1-UPF2-UPF3B複合体形成で、RexがUPF3BとUPF3Aを置換しNMD活性を低下させている可能性を示し、Rexがヒト細胞において転写、スプライシング、mRNA代謝、翻訳など様々な経路に関わるタンパク質群81個と相互作用することを明らかにした。
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