研究課題/領域番号 |
15K06857
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐藤 康史 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 特任教授 (80343383)
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研究分担者 |
瀧本 理修 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10336399) [辞退]
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
植村 尚貴 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50749588)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 胃癌 / Liquid biopsy |
研究実績の概要 |
胃癌治療は近年急速な進歩を遂げているが、依然としてその予後は不良であり、早期診断による根治的な治療、適切なタイミングでの抗癌剤の導入が予後の改善に重要となる。そのためには、癌細胞あるいはそれに由来する蛋白や核酸を高感度かつ迅速、簡便に測定できる方法により早期の段階での診断や治療経過のモニタリングができれば大変有用である。これまで、各種画像診断やCEAやCA19-9などの血清腫瘍マーカー、循環腫瘍細胞(CTC)の検出、末梢血遊離DNAやmiRNAの検出などが報告されているが、微小残存病変(MRD)の検出といった観点からは腫瘍特異性に乏しく、未だbiomarkerとして実用化されたものはない。 これまで申請者らは、胃癌腫瘍マーカーとして汎用されているSTn糖鎖抗原のsynthaseであるST6GalNAc-Iが直接胃癌転移能亢進にも関与することを報告してきた。そこで、Liquid Biopsyとして末梢血から抽出した核酸分画のST6GalNAc-ImRNAをdigital PCRにより極めて高感度に定量することで、より実効性のある胃癌患者の診断や治療効果の判定が可能となるかについて検討を進めており、少数の症例サンプルを用いた検討では腫瘍量をよく反映することが確認され期待のできる結果が得られている。そこで、今後症例数を増やし新たな胃癌biomarkerとしての有用性を検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新規胃癌患者、根治的切除術後患者による前向きの検証にて症例集積の開始がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
新規胃癌患者、根治的切除術後患者において十分な検体の収集を行い胃癌の治療効果判定と予後に関する末梢血中ST6GalNAc-1mRNA/miRNAの血中バイオマーカーとしての臨床的有用性を検討したい。
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