本研究では、ヒトEphA2アンチセンスRNA(AS)に関して次のことを明らかにした。1. ヒトEphA2 ASの同定、発現。2. ヒトEphA2 AS発現を抑制するセンスデオキシヌクレオチド(seODN)の設計と同mRNAに対する作用効果及び作用領域。3. ヒトEphA2 ASの乳癌培養細胞を用いた生理的機能。以上の結果から、ヒトEphA2 ASは限定された領域を介して同mRNAを安定化させ、細胞増殖及び細胞遊走に関与することを示唆した。更に、ヒトEphA2 AS及び同mRNAを標的とするmiRNAを同定し、上記seODNとの併用による相乗効果の可能性を提示した。
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