モデル植物シロイヌナズナと同属の野生植物であるハクサンハタザオを対象に、日本各地から採取した複数個体を用いて、各環境に対して空間的に変異する適応遺伝子を網羅的に探索することを試みた。まずはじめに、採取した個体の全ゲノムデータから、集団構造を考慮に入れたゲノムワイド関連解析により適応遺伝子を明らかにした。加えて、その適応遺伝子の対立遺伝子の分布データと採取地点付近における環境データを用いて、地理情報システム上でモデル化をおこない、将来の環境下における分布を予測した。さらにはモデル植物とは遠縁の植物を用いて、ハクサンハタザオにおける研究アプローチが適用できるかを試みた。
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