生体内では蛋白質の代謝回転や消化吸収に伴いジペプチドの生成と分解が起こっており、アミノ酸獲得のために必須の働きをしている。また、カルノシンなどのジペプチドは特定の臓器でアミノ酸から合成され、独自の生理機能を果たしている。われわれはジペプチド分解酵素のひとつとして金属ペプチダーゼCN2を見出し解析を行ってきた。本研究では、CN2の基質ジペプチドのin vitroでの特異性を明らかにし、さらにこれがMn2+とZn2+の存在下で異なること、また培養細胞内での活性がZn2+存在下のものと一致することなどを明らかにした。これらの結果から、蛋白質分解の最終段階におけるCN2の役割が明らかとなった。
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