本研究では、ジアシルグリセロールキナーゼalpha(DGKa)の核-細胞質シャトリング機構を調べた。まず、218番目のチロシンがリン酸化されると、C1ドメインとRVH-EFは直接相互作用し、C1ドメインの核移行シグナルとしての機能が弱められ、DGKaが細胞質に局在するようになることが判った。さらに、核内DGKaの機能を調節していると考えられる結合タンパク質を調べたところ、DGKaは核内でcyclin dependent kinase 12と相互作用することにより、G1/S期で細胞周期を停止させていることが判明した。また、Rhebは、細胞質でDGKaと結合し、細胞増殖に関与していると考えられた。
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