骨格筋・心筋の収縮は、細胞内カルシウム濃度がマイクロモル未満の条件下では抑制され、トロポニンへのカルシウムの結合によって収縮がもたらされる。制御はカルシウムのシグナルが、トロポニン→トロポミオシン→アクチンと伝達され、ミオシンがアクチンと結合出来るようになる。低カルシウム濃度での収縮抑制の構造的基盤を得るために、アクチン・トロポミオシン・トロポニン複合体のクライオ電子顕微鏡写真を数千枚収集し,その一部から約1万個の粒子像を解析し、二次元平均像としての分解能が約 5Å に達しており、三次元像では構造の主体であるアクチンのらせん構造の他にトロポミオシン・トロポニンに対応する密度が観察できた。
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