本研究では、イオン環境が鍵となる生命現象の基盤の解明のために、非侵襲な光で活性が制御される光感受性イオンチャネルを創製し、細胞機能を操作する系を確立することを目的とした。様々な長さのK+チャネル(KcsA)に、光感受性ドメインまたは様々な長さの光感受性蛋白質を付加した変異体の遺伝子ライブラリーを約100種類作製した。これらをK+輸送欠損酵母を用いて光刺激の有無で増殖能が異なる変異体をスクリーニングし、最終的に青色光照射下で増殖能が高い、つまりK+輸送能が高い変異体が6種類得られた。また、細胞の活性の光制御のため、作製した変異体をHEK細胞に導入し、パッチクランプ法で活性を測定する系を確立した。
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