細胞運動は、がんの転移など様々な疾患と深く関連があり、このような疾患の治療において、細胞の運動性をコントロールする仕組みを解明し、新たな治療法のターゲットを確立することが重要であると考えられる。本研究では、細胞の運動性に関わるEphA2受容体のリガンド非依存的シグナルと他の成長因子シグナルとの相互作用に着目し、1)EphA2が肝細胞増殖因子(HGF)によって上皮間葉転換の際に活性化を受けること、2)SGEFがチロシンリン酸化によってその活性が制御されていること、3)神経膠芽腫においてEphA2が上皮成長因子(EGF)の下流で働くRSKによってリン酸化を受け活性化されること、を新たに見出した。
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