NACドメイン転写因子ファミリーは植物の成長過程において様々な制御プロセスに関与することが知られている。本研究では、道管分化マスター因子VND7と結合し、その機能を阻害するVNI2に着目し、他のNACドメイン転写因子とのタンパク質複合体の生物学的意義について解析を行った。その結果、ATAF2と結合すること、ATAF2は老化の進行を促進する働きを有すること、さらにVNI2はATAF2と結合することで老化の進行を抑制する働きを有することを明らかにした。これらの成果は、NACドメイン転写因子は、異なるNACドメイン転写因子とヘテロ複合体を形成することで、様々な生理現象を制御しうることを示している。
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