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2017 年度 実績報告書

寄生植物ストライガにおけるストリゴラクトンシグナル伝達機構の分子進化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K07102
研究機関名古屋大学

研究代表者

土屋 雄一朗  名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (00442989)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードストリゴラクトン / 植物ホルモン / 受容体 / シグナル伝達
研究実績の概要

寄生植物は、他の植物から栄養を搾取することに特化したユニークな植物である。ハマウツボ科の寄生植物であるストライガは、アフリカの穀物生産に深刻な被害を与える有害植物として知られている。植物ホルモンであるストリゴラクトン(SL)は、ストライガの発芽を刺激するホストファクターでもあることから、寄生能力の進化とストライガの防除の両方において鍵となる因子と考えられている。しかし、ストライガでは遺伝学解析が不可能であるため、そのシグナル伝達を解明する試みはこれまで一切なされていなかった。本研究では、シロイヌナズナをモデル系として併用する戦略より発見した、ストライガにおける11個のメンバーからなるα/βヒドロラーゼ様タンパク質ShHTLのストリゴラクトン受容体としての機能を解析し、そのシグナル伝達の仕組みの解明に取り組んだ。受容体により加水分解を受けることで蛍光を発するストリゴラクトンミミックであるヨシムラクトンの開発より、種子の根の先端より波の様に起こるダイナミックな受容が起こることで発芽を起こすことを見出した。さらに、ヨシムラクトンを用いたin vitroでのストリゴラクトン結合試験より、11個の受容体には様々な天然ストリゴラクトンに対する結合の好みが存在し、それによって宿主の種を見分けている仮説へとたどり着いた。それぞれの受容体でどの様な役割分担が行われているのか、また、受容体の間にどの様な遺伝学的相互作用が存在するのか、といった疑問を解明すべく、シグナルを統合して伝達する機構の解明が今後望まれる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] トロント大学(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      トロント大学
  • [雑誌論文] The dynamics of strigolactone perception in Striga hermonthica: a working hypothesis2018

    • 著者名/発表者名
      Tsuchiya Yuichiro、Yoshimura Masahiko、Hagihara Shinya
    • 雑誌名

      Journal of Experimental Botany

      巻: 69 ページ: 2281~2290

    • DOI

      10.1093/jxb/ery061

  • [図書] サイエンスネット2017

    • 著者名/発表者名
      土屋 雄一朗
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      数研出版

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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