本研究では、軟体動物アメフラシのFMRFamide作動性Na+チャネル(AkFaNaC)の細胞外ドメイン内空間の底部に存在する陰性リング構造がチャネル機能におよぼす影響を解析した。その結果、552、556位のアスパラギン酸にCa2+が配位することでチャネル機能が制御されており、これまでの実験結果の多くはCa2+結合状態を加えたアロステリックモデルにより説明出来ることが明らかになった。また、FaNaCの細胞外ドメイン構造に存在する7ヶ所のSS結合の機能的意味合いを検証する研究、並びにラットの酸感受性チャネルにおけるAkFaNaCの552, 556位に相当する部位の機能解析実験に着手した。
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