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2016 年度 実施状況報告書

胚性ゲノム活性化に伴うヒストン修飾動態のin vivoイメージング

研究課題

研究課題/領域番号 15K07157
研究機関東京工業大学

研究代表者

佐藤 優子  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (70435882)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードエピジェネティクス / ライブイメージング / 胚性ゲノム活性化 / ゼブラフィッシュ
研究実績の概要

本研究は、ゼブラフィッシュ発生過程における転写活性化を可視化し、それに伴うヒストンの翻訳後修飾の変動を計測することで、転写活性化におけるヒストン修飾の意義を明らかにすることを目的としている。
平成28年度は、胚ゲノム活性化に伴うヒストンH3K27アセチル化の上昇が、転写活性化に依存しているかどうか調べるため、転写活性化を阻害する薬剤(フラボピリドールおよびアルファ-アマニチン)を1細胞期に添加した胚を用いてFab-based Live Endogenous Modification Labeling(FabLEM)法を行った。アルファ-アマニチンは細胞への浸透が悪いため蛍光標識Fabとともにマイクロインジェクションにより導入した。その結果、アルファ-アマニチンやフラボピリドールにより転写活性化を阻害した胚でも、H3K27acレベルは高いまま維持されていた。これまでの結果(H3K27アセチル化は転写活性化よりも先に上昇する)と合わせると、H3K27アセチル化がグローバルレベルで転写活性化を促進している可能性が考えられる。さらに、活性化型RNAポリメラーゼは、転写活性化された胚の核内で一様ではなく一部に集積しているが、256細胞期で初めて核内でfociを形成することを見出した。このfociは、最初2つ現れ、発生が進むにつれて数が増えた。またfociそれぞれの大きさは小さくなった。今後は、アセチル化の増減を引き起こす薬剤を添加して転写活性化への影響を調べるとともに、fociに濃縮されるヒストン修飾についても調べる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

胚性ゲノム活性化に伴うヒストン修飾動態について、おおむね順調に解析が進められている。

今後の研究の推進方策

アセチル化の増減を引き起こす薬剤を添加して転写活性化への影響を調べるとともに、fociに濃縮されるヒストン修飾についても調べる予定である。

次年度使用額が生じた理由

ゼブラフィッシュ集合水槽の購入を検討していたが、平成28年度は飼育個体数が予想よりも低く抑えられたため、新たな水槽の購入を見送ったため。

次年度使用額の使用計画

平成29年度は新たな集合水槽を購入する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] MPI-CBG(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      MPI-CBG
  • [雑誌論文] A Genetically Encoded Probe for Live-Cell Imaging of H4K20 Monomethylation.2016

    • 著者名/発表者名
      4.Sato Y, Kujirai T, Arai R, Asakawa H, Ohtsuki C, Horikoshi N, Yamagata K, Ueda J, Nagase T, Haraguchi T, Hiraoka Y, Kimura A, Kurumizaka H, Kimura H
    • 雑誌名

      Jouenal of Molecular Biology

      巻: 428 ページ: 3885-3902

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.jmb.2016.08.010

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2018-01-16  

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