日本産マウスにおいて毛色関連遺伝子Mc1rを含む1Mbおよび5Mbの2つの異なる染色体領域を標的とする核DNAハプロタイプ構造解析により、列島北部集団には、平均170kbの南アジア亜種系統Mus musculus castaneus由来断片が存在することが判明し、亜種間交雑後約800世代が経過していると算出された。西ヨーロッパの亜種Mus musculus domesticus由来の長い断片(2~5Mb)も観察され現代の人為的移入の可能性が示唆置換された。沖縄産クマネズミの全身黒色性はAsip遺伝子の1つの非同義置換にあり、ハプロタイプ構造解析により、沖縄島で派生した変異の可能性が示唆された。
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