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2018 年度 実績報告書

ゲノムスケール多数遺伝子配列データを用いた種の系統関係の推定

研究課題

研究課題/領域番号 15K07187
研究機関香川大学

研究代表者

竹崎 直子  香川大学, 総合生命科学研究センター, 教授 (30398036)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード分子系統樹 / 多数遺伝子 / 分岐時間推定
研究実績の概要

25種の硬骨脊椎動物の625遺伝子のデータセットを用いて、異なる時期のアミノ酸置換速度を推定した。
calibration pointとして、(1)ray-finned fishとlobe-finned fishの分岐 (420.7 - 444.9 Ma), (2) mammal とsauropsidの分岐( 318 - 332.9 Ma), (3) teleost fishとholostean の分岐(250 - 331 Ma)を用いた。最尤法で推定した枝長の平均値をこれらのcalibration point間の時間で割ることによって推定した置換速度は、(1)と(2)の分岐間の置換速度が、(2)の分岐以降の置換速度の2-3倍高く、(3)の分岐以降の置換速度よりも高い傾向を示した。(1)-(2)間の高い置換速度を用いると、シーラカンスと肺魚の分岐はそれぞれ408-427 Maと399-414 Maとなり、化石データと非常によく一致する。また、(2)の分岐をcalibration pointとしたとき、有袋類と真獣類の置換速度の違いを考慮すると、有袋類と真獣類の分岐前は真獣類の置換速度に近いと考えるのが化石データと矛盾がなく、真獣類の属間の分岐は90 Maよりも最近であることが示唆された。また、sauroposidでは鳥類の分岐以前の置換速度はトカゲの置換速度と同じくらい高く、鳥類では置換速度の低下が起こっと考えるのが化石データと矛盾がなく、Galloanserae とNeoavesの分岐は110 Maと従来の推定値よりも大きいものとなった。また、(3)の分岐以前のray-finned fish でも置換速度はteleost fishよりもむしろ高かった可能性があり、holosteanだけでなくteleost fishでも置換速度の低下が起こった可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Global rate variation in bony vertebrates2018

    • 著者名/発表者名
      Naoko Takezaki
    • 雑誌名

      Genome Biol Evol

      巻: 10 ページ: 1803-1815

    • DOI

      10.1093/gbe/evy125

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Global Rate Variation in Bony Vertebrates.2018

    • 著者名/発表者名
      Naoko Takezaki
    • 学会等名
      SMBE
    • 国際学会
  • [学会発表] Global Rate Variation in Bony Vertebrates.2018

    • 著者名/発表者名
      竹崎 直子
    • 学会等名
      日本進化学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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