• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

緑藻スジアオノリのヘテロ接合型無性生殖個体に関する進化生態学的研究

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 15K07194
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 生物多様性・分類
研究機関東京海洋大学 (2018)
福井県立大学 (2015-2017)

研究代表者

神谷 充伸  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00281139)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード種分化 / 生理的分化 / 走光性 / ヘテロ接合 / 無性生殖
研究成果の概要

スジアオノリ種内で高頻度に検出された8つのhsp90遺伝子型は、分布パターンから4つのエコタイプ(Ⅰ型:三方五湖全域、Ⅱ型:三方五湖下流・湾口域、Ⅲ型:三方五湖下流・湾口域と南川河口域、Ⅳ型:南川河口域)に分けられ、淡水暴露への耐性や低塩濃度での成熟率が異なっていたことから、エコタイプの生理的分化が示唆された。また、着底した生殖細胞の遺伝子型を現地で調べたところ、三方五湖の湾口域において、これまで観察されていなかったエコタイプI型の生殖細胞が検出された。スジアオノリの生殖細胞は広範囲に分散するが、各水域環境に適応した個体のみが生き残ることにより、エコタイプの分布に差異が生じたと考えられる。

自由記述の分野

藻類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

大型藻類の遺伝子解析が進み、様々な分類群で種内の遺伝的多型が検出されるとともに、遺伝子型(ハプロタイプ)の組成や頻度が地域によって異なることが明らかになってきた。しかしながら、その違いがどのような要因で生じ、維持されているのかほとんど分かっていない。本研究は、種内の遺伝的差異だけでなく、生理・生態的多型の存在を示すとともに、分布パターンの違いが維持される仕組みを明らかにした点で、意義深いものと考えられる。今後、同様な手法を用いて、様々な大型藻類について生理・生態的特性の解析や種分化プロセスの機構解明が進むことが期待される。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi