SLOSS問題(同一面積なら単一大リーフと中小リーフ群のどちらで生息種数が多くなるのか)について掘り下げるため,石垣島白保海岸の当初計画よりも狭い範囲の隣接4リーフにて,スズメダイ科魚類10種の個体追跡行動観察を行った。2015年9月の台風によって一部のリーフが移動し,市販の航空写真を地図としては利用不能となった。ドローンによる空撮を試み,空撮画像上に個体の行動圏を記録した。その結果,ニッチ分割は明確であるが「競争と分散の種間トレードオフ」が見られ,隣接する中小リーフ群で多種共存が成立しやすいことを見いだした。しかし,空撮に時間を要し,サンプル数が不十分となった。2018年に調査を完了したい。
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