魚類の繁殖戦術の多様性理解に貢献しうるデータ獲得を目的に、一夫多妻社会をもつ性転換魚のメスの戦術パターンについての野外調査研究および飼育実験研究を実施した。野外調査では、自然状況下におけるスズメダイ科、ハゼ科の一夫多妻魚種のメス個体の産卵戦術と性転換パターンについてデータを獲得した。飼育実験では、ハゼ科の双方向性転換魚種を用い、逆戻り性転換における産卵コストの有無を分析するデータを獲得した。野外調査では新たな性転換パターンの確認し、飼育実験ではメスに逆戻りした際の産卵能力についての定量的データ獲得した。魚類の性転換研究における新知見および基盤データを獲得することに成功した。
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