ケイ酸は水稲の収量向上・ストレス軽減に大事な養分であり、持続的供給が重要であるが、原料価格高騰によりケイ酸資材施用が省略されている。湿地に生息するヨシは、水稲と同様にケイ酸を吸収し、定期的に刈出すことで湿地は守られる。そこで、環境保全・維持しながら、ヨシを水稲へのケイ酸供給に有効利用するため、ヨシの資材化・刈取時期・資源評価、水稲施用技術の検討を行った。その結果、山形県庄内地方最上川流域のヨシは、染色体の倍数性が8と10であり、土壌の養分量が多いほど生育量が多い傾向で、成熟期以降に刈り取ると、湿地を守りながら資材化ができた。その資材を育苗時や水田に施用すると生育やケイ酸吸収量が向上した。
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