研究課題
基盤研究(C)
酒米とは醸造用米のことをいい、農林水産省によって産地品種が指定されるものである。本検討は、既存のものとは異なるあたらしい食用米を酒米系統から選抜することを目的とした。検討の結果、酒米は既存の良食味米と同程度の食味性であるが異質なテクスチャー(硬くてこしが強いが、粘性は低い)をもつことがわかった。今後は、テクスチャーの違いをいかした調理・加工用米としての応用発展も期待される。
食品科学
日本人のコメ離れが指摘され食料自給率の低下が深刻化する中、コメ需要の掘り起こしが国家レベルの重要課題となっている。これに対して、酒米を主食用に転用するという手法により解決をこころみたのが本研究である。検討により、酒米の主食用米としての特性の一端を解明し、その可能性を示すことができた。しかしながら、既存の食用米とは異質な酒米における食味評価の困難性があきらかになり今後の検討課題を示すことにもなった。