研究課題/領域番号 |
15K07298
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
豊田 正博 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 准教授 (30445051)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 認知症予防 / ガーデニング / 前頭極 / 脳血流 / ファイブコグ |
研究実績の概要 |
2017年に論文発表の”Gardening May Repeatedly Activate the Frontal Pole”が、American Horticaltural Therapy Association(アメリカ園芸療法協会)より2018年Charles A. Lewis Excellence in Research Awardを受賞した。2018年10月にコロラド州にて研究内容の発表を行った。 また、日本認知症予防学会にて口頭発表「認知症予防ガーデニングプログラムにおけるファイブ・コグの得点向上と前頭極の賦活維持効果」を行った。(方法)63歳~84歳での右利きの健常高齢者18名にガーデニングに関する集団活動を月1回,計3回行った。毎回,セルトレイに播種や挿し木をして持ち帰った作物の栽培管理(ペットボトル=PBによる潅水:2~3METsの低強度運動,10~20分/日)とオリジナル活動日誌(毎日)の記載(15分/ 日)を依頼した。集団活動日にはルッコラやハツカダイコンの播種,イチゴ苗の鉢上げ,ハーブ挿し木,平易なフラワーアレンジ等の個別作業(40分×2種類)と談話の時間(20分)を設けた。日誌では園芸に関する身体活動量(METs・時/ 日)算出や,今日食べた野菜・果物を想起する項目を設けた。介入前後には高齢者集団用認知機能検査ファイブ・コグとNIRSを用いた前頭極脳血流(Oxy-Hb値)測定(課題:セルトレイへのPB潅水)を実施した。(結果)ファイブ・コグでは,介入後には介入前と比べて有意な向上が総合点(p=0.012)と再生回答得点(p=0.008)にみられた。ペットボトル(PB)潅水時の脳血流測定(Oxy-Hb最高値で比較)では介入前・後ともほぼ同等の賦活がみられ, 3か月同様の潅水実施後も賦活の維持が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の総まとめ・論文作成と並行して、認知症予防につながるガーデニング認知症予防プログラムの普及に向けた提案ができるところまで進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果をまとめ、地域社会に広く普及するため、HPやパンプレットを作成して情報発信を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文投稿が3月までに間に合わず翌年に繰り越したため
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