近年グリホサート剤使用量の増大に伴い、グリホサート抵抗性(GR)雑草の進化が深刻な問題となっている。日本の主要な穀物輸入相手国であるUSAではGRオオホナガアオゲイトウが蔓延し問題になっていることから、本種が輸入穀物への混入を通じて日本に移入し拡散する可能性が考えられる。そこで本研究では以下を明らかにした。1)日本の主要港湾において14港中3港でGRオオホナガアオゲイトウの定着を確認した。2)ヒユ属は種間交雑を行う可能性があることから、港湾周辺で生育しているヒユ属雑草の遺伝解析を行ったが、交雑は検出されなかった。3)GR個体の拡散可能性を評価するために、抵抗性形質の後代への遺伝を明らかにした。
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