アーバスキュラー菌根(AM)菌の外生菌糸も酸性ホスファターゼ(ACP)を持つことが示唆されているが、浸出については不明であった。菌根区画と菌糸区画に分けられたポットにAM菌Rhizophagus clarusを接種区と非接種区を設け土壌溶液を回収した。活性染色により187 kDaのACP活性が接種区の土壌溶液から検出された。アマ毛状根にR. clarusを接種し、2段階のリン濃度で生育させた。外生菌糸表面および培地中のACP活性は低リン区で高リン区より高かった。これらの結果からAM菌R. clarusの外生菌糸は土壌中にACPを浸出し、その浸出は低リン条件下で促進されることが示された。
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