本研究では、分裂酵母におけるホスホリパーゼPah1の細胞質分裂における新たな機能の解明を目的として研究を行った。pah1遺伝子は必須遺伝子であるため様々な条件致死株の構築を行ったが、(1)Pah1に分解シグナルを付加したデグロンシステム、(2) urg1プロモーターを用いたウラシル除去による転写抑制システム、(3)テトラサイクリン応答性プロモーターを用いた転写抑制システムでは、完全な条件致死を引き起こせなかったために、Pah1の機能解明には至っていない。今後、Pah1の温度感受性変異株の取得を行うことで、Pah1の細胞質分裂における機能を明らかにできるものと考える。
|