研究実績の概要 |
【最終年度の成果】 Clostridium属由来細菌のGH94酵素が新規酵素 キトデキストリンホスホリラーゼ であることを見出した。本酵素を利用して、抗腫瘍活性や植物エリシター活性を有する高重合度のキトデキストリンを調製することができた。また、Paenibacillus属由来細菌のGH94酵素が新規酵素 3-O-β-D-グルコピラノシル-D-グルクロン酸ホスホリラーゼ であることを見出した。 【研究期間全体の成果】 熱安定性に優れた ラミナリデキストリンホスホリラーゼ をMelioribacter 属由来細菌から見出し、これを利用してラミナリデキストリン(プレバイオティクスとしての機能や抗アポトーシス活性が報告)を試験管内合成する方法を開発した。また、熱安定性に優れたPaenibacillus属由来の β-1,3-グルカンホスホリラーゼ を見出した。 β-1,3-グルカンホスホリラーゼ とRuminiclostridium属由来の セロデキストリンホスホリラーゼ を併用して、様々な生理活性があることが報告されている可溶性多糖β-1,3-1,4-グルカンを試験管内合成する方法を開発した。新規酵素「キトデキストリンホスホリラーゼ」を発見し、これを利用してキトデキストリンを合成する方法を開発した。新規酵素「3-O-β-D-グルコピラノシル-D-グルクロン酸ホスホリラーゼ」を発見した。Halobacillus 属由来細菌のGH94タンパク質(機能不明)遺伝子の隣接遺伝子にコードされているGH30酵素が新規 β-1,6-グルコシダーゼ であることを見出した。本酵素を利用すると苦味を呈する二糖であるゲンチオビオースの特異的分解や合成が可能であった。
|