本研究では、Tk-subtilisinによる分解がPrPScの感染性に与える影響を調べるために、高温条件下でPrPScにTk-subtilisinを作用させ、その酵素分解物を用いて感染性試験を行った。高温条件において、Tk-subtilisinによってRML感染脳ホモジネート由来のPrPを分解できることを確認した。分解産物を培養細胞に接種し、8日間培養したところ、80℃30分でTk-subtilisin処理したサンプルを用いた細胞ライセートについて、PrP量に有意な減少が見られた。高熱処理とTk-subtilisin処理を組み合わせることが感染価の減少に有効であることが示唆された。
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