本研究では,パラジウム触媒を用いたカルボニレーションと続く環化反応を用いて天然物合成を行なった。まずイソクマリン化合物の合成法を確立し,legioliulin と8-hydroxy-6-methoxy-3-pentyl-1H-isochromen-1-one およびfusariumin 類縁体である6,8-dimethylfusariumin の合成を行った。続いて(+)-altholactoneの合成を行い,高収率で合成を達成した。一方,オイデスマン型セスキテルペン類に関しては,反応中間体としてアレン化合物を用いたが,複雑な混合物を与えたため,末端二重結合を用いて反応を検討している。
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