腸管細菌の制御は、少なくとも一部は、粘膜組織で優勢に産生されるIgAによりなされ、一方で、近年分類された自然リンパ球 (ILC) により行われている。そこで、本研究では、自然リンパ球による腸内細菌の制御および腸管抗体産生応答の制御機構を検討した。 その結果、パイエル板ILCはIL-22を多量に産生し、パイエル板内の細菌を制御していることを明らかにした。また、パイエル板B細胞は、これまで脾臓B細胞などへ正の制御を示していたAPRILおよびBAFFにより負に制御された。本研究により、腸管に存在するB細胞は、脾臓B細胞と異なる反応を示すことが示唆された。
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