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2017 年度 実績報告書

新規褐色脂肪化因子による褐色脂肪化メカニズムの解明と応用基盤の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K07446
研究機関帝塚山学院大学

研究代表者

楠堂 達也  帝塚山学院大学, 人間科学部, 准教授 (00460535)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードCREG1 / 褐色脂肪
研究実績の概要

平成28年度までの研究より、CREG1が個体レベルにおいて褐色脂肪化のみならず、抗肥満作用、耐糖能改善作用などの生理作用を有することを明らかにした。しかしながら、CREG1の作用メカニズムに関しては甲状腺ホルモン系の関与が示唆されているものの明確な結果は得られていない。そこで、平成29年度はCREG1による褐色脂肪化メカニズムの解析を中心に検討を行った。①細胞内甲状腺ホルモン(T3, T4)量への影響:CREG1は甲状腺ホルモンの活性化酵素であるDIO2の発現を抑制する結果が得られている。そこで、平成28年度に構築した細胞内甲状腺ホルモン測定系を用いて、細胞内のT3, T4量を測定した。その結果、CREG1は細胞内のT3, T4量に影響を与えないことが示された。②CREG1のT3代償作用:T3, T4を除去した培地を用いて、UCP1プロモーターを用いたレポーターアッセイを行った。その結果、CREG1はT3の作用を代償することが示された。③CREG1と甲状腺ホルモン受容体の相互作用:①、②よりCREG1が甲状腺ホルモン受容体に作用するのではないかと考えられた。そこで両者の直接的相互作用を検討した。しかし、直接的な相互作用は検出されなかった。 ④細胞特異性の検討:白色脂肪細胞の培養細胞である3T3-L1を用いCREG1の作用を検討した。その結果、CREG1は3T3-L1の分化に影響しないことが示された。従って、CREG1の作用は脂肪細胞全般的な分化促進作用ではなく、甲状腺ホルモンを介した褐色脂肪細胞特異的な作用であることが示唆された。以上の結果より、CREG1による褐色脂肪化は、CREG1による甲状腺ホルモン受容体の間接的な活性化によるものと考えられた。CREG1による抗肥満や耐糖能改善作用などについても本メカニズムが関与しているのではないかと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 生体内におけるCREG1の褐色脂肪化促進作用の検討2017

    • 著者名/発表者名
      橋本理尋
    • 学会等名
      2017年度生命科学系学会合同年次大会
  • [学会発表] 白色脂肪組織の褐色脂肪化におけるCREG1の役割2017

    • 著者名/発表者名
      楠堂達也
    • 学会等名
      温熱生理研究会2017
  • [学会発表] Study of pathophysiological role of CREG1 protein using aP2-CREG1 transgenic mice2017

    • 著者名/発表者名
      橋本理尋
    • 学会等名
      第40回基礎老化学会

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公開日: 2018-12-17  

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