大豆種子に含まれる大豆サポニンは,多様な分子種の総称である。大豆サポニンの健康機能性や呈味性は,化学構造の違いにより大きく異なると報告されているが,不明な点が多く再評価が求められている。一方,各種大豆サポニンは,複数遺伝子の共優勢,優勢,劣勢遺伝の組み合わせで生合成されることが明らかとなってきた。 本研究では,微量,不安定,分離困難などの理由で構造解析できなかった各種大豆サポニンの化学構造を,遺伝解析とLCーPDA/MS/MS分析の総合判断で推定する新しい手法(プロファイル解析)を開発した。この新規手法で,今後,食品加工工程で変化した各種大豆サポニンの化学構造が推定できると考えられる。
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