スギのカリウム(K)イオン膜輸送に関わるチャネル・トランスポーター遺伝子を対象として解析を行った。大腸菌のKイオン取り込み欠損株を用いた相補性試験の結果、解析したすべてのチャネルとトランスポーターがKイオン取り込み活性を持つことが明らかになった。さらに、Kイオン取り込みはセシウムイオン、カルシウムイオンなどの陽イオンに影響を受けることが示唆された。また、発現解析の結果、解析したすべての遺伝子がスギ樹体内の複数部位で発現していることが分かった。雄花では、1個のトランスポーター遺伝子は分化が進むにつれて発現量が増加したのに対して、その他の遺伝子は成熟雄花よりも分化中雄花で発現量が高かった。
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