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2017 年度 実績報告書

ナラ枯れに注目した菌床シイタケ害虫ナガマドキノコバエ類の生態解明と外来仮説の検証

研究課題

研究課題/領域番号 15K07491
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

末吉 昌宏  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80435586)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード栽培施設 / 落枝 / シイタケ
研究実績の概要

シイタケなど食用害虫であるリュウコツナガマドキノコバエとフタマタナガマドキノコバエの国内外の分布を調査した。昨年度までに成虫および幼虫を得ることのできたナラ枯れ被害地の愛知県猿投山と奈良県春日山、および照葉樹原生林の福岡県立花山の調査地で5月から10月までの定量調査を行った。それぞれの調査地に2~4km のトランセクトを設けて、捕虫網による成虫の捕獲と落枝上の幼虫の探索を行った。その結果、8月の猿投山でハサミナガマドキノコバエ4頭、7月の春日山でトゲナシナガマドキノコバエ2頭とフタオノナガマドキノコバエ1頭、7月の立花山で92頭のトゲナシナガマドキノコバエを採集した。6月の春日山と10月の猿投山の落枝上からそれぞれナガマドキノコバエ類の幼虫1頭を採集した。猿投山の幼虫からハサミナガマドキノコバエの成虫1頭を羽化させた。春日山の1頭は羽化しなかったため未同定である。ナガマドキノコバエ類はこれまで野外では多く採集されていなかった。しかし、特定の時季に集中的に羽化し繁殖すると考えられる。落枝などの腐朽木に生息するこれらのキノコバエ類の生息環境について第65回日本生態学会大会でポスター発表を行った。中国浙江省のシイタケ栽培地2戸を訪問し、内1戸でフクレナガマドキノコバエの成虫1頭を採集した。また、中国国内で記録されたナガマドキノコバエ類の標本を検討し、それがフクレナガマドキノコバエであることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] シイタケ栽培地の森林植生がキノコバエ類(双翅目)群集に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      末吉昌宏
    • 雑誌名

      昆蟲(ニューシリーズ)

      巻: 21 ページ: 85-100.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] キノコバエ類と森林植生2018

    • 著者名/発表者名
      末吉昌宏
    • 雑誌名

      九州の森と林業

      巻: 123 ページ: 1-3

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 食用きのこ害虫ナガマドキノコバエ類の野外生息環境2017

    • 著者名/発表者名
      末吉昌宏・松本吏樹郎
    • 雑誌名

      森林総合研究所九州支所年報

      巻: 29 ページ: 18

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ナラ枯れ被害地の腐朽木を利用するキノコバエ類2018

    • 著者名/発表者名
      末吉昌宏
    • 学会等名
      第65回日本生態学会大会

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公開日: 2018-12-17  

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