ショウロの胞子発芽率は,5倍希釈MMN寒天培地と断面がベージュ色の子実体由来の胞子を用いることで向上した.胞子懸濁液をethylmethanesulfonateで処理することで,耐塩性ホモカリオンを分離できた.また,それらを交配することで,耐塩性ヘテロカリオンを作出でき,さらに耐塩性と強増殖性を具備した菌株の選抜した.塩感受性菌株を接種したクロマツより,耐塩性菌株を感染させたクロマツにおける塩ストレス耐性が高かった.また,クロマツにショウロ菌を感染させることにより,クロマツにおけるナトリウム含有量が増大し,菌根形成によるナトリウム取込の阻害効果は認められなかった.
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