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2017 年度 実績報告書

沖縄来遊ザトウクジラ個体群の集団遺伝的構造と資源動態

研究課題

研究課題/領域番号 15K07547
研究機関東京海洋大学

研究代表者

加藤 秀弘  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30371917)

研究分担者 吉田 英可  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 国際水産資源研究所, 主任研究員 (60371936)
鈴木 直樹  東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (70293090)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードザトウクジラ / 集団遺伝学 / 八丈島諸島 / 沖縄諸島 / 小笠原諸島 / 奄美諸島 / 個体識別調査 / バイオプシー調査
研究実績の概要

近年、ザトウクジラの全般的資源回復に伴い、従来知られていた海域以外にも来遊範囲を広げつつあることが報告されている。本年度については、本研究プロジェクトの前年度までの成果より沖縄系のザトウクジラの回遊と分布拡張が示唆されている八丈島におけるザトウクジラの調査を重点的に継続した。通常の目視調査に加え、尾鰭写真による個体識別調査、ハイドロフォンによる鳴音調査そして、バイオプシー(成体表皮採集)等を併用しつつ調査を行った。
これらの調査から、八丈島海域へのザトウクジラ回遊は依然として継続しており、調査船調査では計132時間の有効探索時間によりザトウクジラ136群205頭を発見(重複を含む)。また、陸上定点調査では47群62頭が発見された。発見海域は八丈島南東岸・末吉地域沖合の頻度が高く、発見は水深は200m以浅の海域に集中していた。発見頻度は前年度のおよそ三倍程度に増加し、尾鰭写真による個体識別は60頭となった。また、バイオプシー表皮標本は5個体を採集し、八丈島回遊個体の由来の解明に期待が持たれた。一方、鳴音調査によって雄の求愛行動と目される”ソング”が調査海域の随所(計8カ所)で確認されたものの、直接的に繁殖の事実を示す交尾の観察や新生児を伴った親子連れの確認は無かった。
また、同様に沖縄系ザトウクジラの回遊海域と目される奄美諸島海域にて新たに収集されたバイオプシー試料6個体分を追加しPCR法等の集団遺伝学的解析を行ったところ、サンプル数が充分とは言えないものの、遺伝子組成から見ると奄美諸島に来遊する個体には、沖縄海域由来のこと隊に加え、かなりの小笠原由来の個体混入の可能性があることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 八丈島海域におけるザトウクジラの特徴~2016/17年度のザトウクジラ調査結果より~2017

    • 著者名/発表者名
      加藤秀弘、中條謙、柴田知恵理
    • 学会等名
      八丈島ザトウクジラ調査報告会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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