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2017 年度 実績報告書

琉球列島におけるシガテラ毒魚の年齢と成長が毒性に及ぼす影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 15K07556
研究機関琉球大学

研究代表者

立原 一憲  琉球大学, 理学部, 准教授 (70264471)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードドクウツボ / シガテラ中毒 / 年齢 / 成長 / シガトキシン
研究実績の概要

沖縄に水揚げされるウツボ科魚類のうち、4種(ドクウツボ・アミメウツボ・アセウツボ・モバウツボ)の年齢と競り長を解明した。得られた最大体長と最高齢は、ドクウツボが1783㎜・25歳、アミメウツボが889㎜・7歳、アセウツボが1119㎜・17歳、モバウツボが366㎜・14歳であった。これら4種のうち、シガトキシン(CTXs)が検出されたのは、ドクウツボ59個体のうち15個体(27.7%)であった。シガトキシンを持つ個体を地域別にみると、久米島53.3%(8/15)、八重山諸島33.3%(2/6)、沖縄島11.5%(3/26)であった。
シガトキシンが検出された個体を便宜的に弱毒と有毒に分けると、弱毒個体の年齢は、7-22歳、有毒個体の年齢は、14-25歳であり、高齢個体ほど毒性が強くなった。14歳以降のシガトキシン検出率は、42.9%(12/28)に達した。 シガトキシンが検出された個体は、体重774.9-14,425gの範囲で出現し、6,000gより大型になると検出率が55%を超えた。
シガトキシン含有量の最大値は、0.053CTXⅠB ng/gであった。CTXsは、経口摂取による人への発症量が、約70ngであることから、全長700-1,200㎜、体重700-4,000gの個体であれば、丸々1個体を摂取しても理論的には発症しないが、体重5000g以上の個体の場合、1,500g以下の摂取で発症することが明らかとなった。特に久米島産の個体での発症リスクが高いことが示唆された。また、比較のために解析したニセゴイシウツボ(全長1,400-1,600mm)は、80%(4/5)の個体からシガトキシンが検出され、最高含有量も0.049CTXⅠB ng/gであった。
これまで沖縄で知られているシガテラ中毒は、ドクウツボが主であったが、ニセゴイシウツボも同等のリスクがあることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ドクウツボ筋肉および肝臓のシガトキシン類分析.2018

    • 著者名/発表者名
      大城 直雅・大久保 博英・伊藤 茉美・國吉 杏子・小島 尚・立原 一憲・朝倉 宏・安元 健.
    • 学会等名
      日本食品化学学会 第24回 総会・学術大会.
  • [学会発表] LC-MS/MSによるドクウツボのシガトキシン類分析.2017

    • 著者名/発表者名
      大久保博英・伊藤茉美・國吉杏子・小島尚・立原一憲・朝倉宏・安元健・大城直雅.
    • 学会等名
      第113回 日本食品衛生学会学術講演会.
  • [学会発表] 琉球列島におけるウツボ科魚類の年齢と成長.2017

    • 著者名/発表者名
      伊藤茉美・立原一憲.
    • 学会等名
      2017年度日本魚類学会

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公開日: 2018-12-17  

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