熱帯や亜熱帯に生息するシガテラ魚によって引き起こされるシガテラ中毒の原因物質であるシガトキシン(CTX)の魚体内組成は、魚の生育環境や魚種によって異なり、シガテラ魚の毒化機構は未だ明らかにされていない。本研究では、シガテラ魚の毒化機構を明らかにするため、in vitro CTX酸化反応系の構築と酸化酵素の活性検出を行い、シガテラ魚及びその近縁種の肝臓抽出液を調製し、CTX酸化活性の比較を行った。その結果、渦鞭毛藻が生産するCTX4A/4B、CTX3Cが魚体中で酸化される過程をヒトCYP3A4、ヒトミクロソーム、及びシガテラ魚肝S9を用いたin vitro 実験で検証した。
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