研究課題/領域番号 |
15K07619
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
尾碕 亨 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (70275486)
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研究分担者 |
樋元 淳一 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (00199019)
家串 哲生 山形大学, 農学部, 准教授 (90364249)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 青果物 / 計量販売 / 物流費 / 不生産的費用 |
研究実績の概要 |
本研究は、青果物の計量販売への転換による物流改革と効果に関する実証的研究を課題としている。 いうまでもなく、全ての商品は、生産者にとっては交換価値として価値が実現される必要がある。商品の売買が成立して交換価値が実現される商流過程が、その商品にとって非常に困難な「命がけの飛躍」である一方、商品がその使用価値を維持したまま消費段階に無事到着させるための物流過程もまた、さまざまな困難が待ち受ける。農産物の物流過程には、輸送、保管、荷役、包装、規格・選別、情報などがある。経済学的性格は、生産過程で生産された商品の使用価値の完成や保全に関わる限りにおいて、生産過程と同様に生産的な過程と位置づけられる。そのために投下される物流費用は価値・剰余価値を生産する生産的費用である。しかし、資本主義社会では、物流過程において、生産に契機を有しない不生産的な費用が増大する。本研究は、青果物の物流過程において発生している不生産的費用をできる限り減らすことを目的に研究をおこなってきた。特に小売での青果物販売方法の転換、すなわち計量販売を導入することで不生産的費用の削減について実証的研究をおこなってきた。 2018年度は、第1に、2017年度に引き続きイオン北海道の協力により青果物の計量販売の実証試験を実施した。ただ、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震により、当初予定していた調査が十分おこなえず、満足できるデータを得ることができなかった。第2に、同様の理由により当初予定していた海外実態調査も行うことができなかった。 こうした状況を踏まえ、本研究課題に関する補助事業期間延長の申請をおこない承認されたので、2019年度も研究計画を変更し引き続き本研究課題の解明を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題を解明するため、2018年度は海外調査および北海道での実証試験によるデータ収集を行うことを予定していたが、2018年度9月に発生した北海道胆振東部地震により十分に行うことができず、満足できるデータを得ることができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、研究計画を再度見直し、本研究課題を、より精緻に明らかにするために、第1に、計量販売に関する国内調査および計量販売実証試験によりデータの蓄積をはかる。第2に、時間・予算などの状況にもよるが、海外の青果物販売に関する補足調査を予定している。但し、国内調査、実証試験、海外調査とも人的・自然的など不測の事態により変更を迫られる場合は、対応を慎重に検討する。第3に、これまでの研究成果のまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年9月に発生した北海道胆振東部地震により、当初予定していた調査が十分おこなえず、満足できるデータを得ることができなかった。 こうした状況を踏まえ、本研究課題に関する補助事業期間延長の申請をおこない承認されたので、2019年度も研究計画を変更し引き続き本研究課題の解明を行う。そのために第1に、計量販売に関する国内調査および計量販売実証試験によりデータの蓄積をはかる。第2に、時間・予算などの状況にもよるが、海外の青果物販売に関する補足調査を予定している。但し、国内調査、実証試験、海外調査とも人的・自然的など不測の事態により変更を迫られる場合は、対応を慎重に検討する。第3に、これまでの研究成果のまとめを行う。
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