研究課題
基盤研究(C)
1880年代に日本の地主金融(数種類の担保で構成されていた)はどのような構成をもち,どのような結果を生んだかが地主経営のレベル,村のレベルで明らかになった.初期の産業組合は部落を区域に設立されたか,地主が組合設立を主導した動機は何か,初期産業組合設立の実態からみて自治村落論は支持されるかが明らかになった.
農業経済学
本研究の結果,資本主義が確立した明治後期に,日本農村の多くは部落・集落を越えた広がりをもつ協同組合の設立を志向したと考えられる.部落・集落を横断する協同組合が予想外に展開していた要因の解明は,現在の農山村の地域づくりで求められている,集落の機能を補完する広域コミュニティーの形成に何らかの含意をもつかもしれない.