減圧弁を用いた低圧化パイプラインが普及すると,想定外の減圧弁の自励振動が発生して,設計圧力を超える高圧の圧力脈動が減圧弁上流部に生じ,さらに,これが減衰しないため,耐圧強度に余裕のない弁等の機材が破損するなどの事故が発生している.このように,減圧弁を用いた低圧化システムにおいて,これらの管路トラブルのメカニズムの究明と有効な対策を確立することが求められている.低圧化システムの自励振動的な圧力脈動現象の発生は,減圧弁を挟んだ上下流の管路の固有振動周期に起因することを強く示唆する結果が得られた.その結果に基づいて,管路の固有振動周期を用いた自励振動的圧力脈動発生の可能性評価方法を提案した.
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