研究課題/領域番号 |
15K07695
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐藤 正宏 鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 教授 (30287099)
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研究分担者 |
三好 和睦 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (70363611)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | マイクロミニブタ / 胎仔性繊維芽細胞 / CRISPR/Cas9 / ゲノム編集 / targeted toxin / LDLR / 動脈硬化 / 体細胞核移植 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、最近開発された次世代型KOと呼ばれるCRISPR/Cas9などのゲノム編集技術を用いてブタ(マイクロミニブタ)胎仔由来の繊維芽細胞(MPEF)ゲノム内の特定遺伝子(異種移植関連遺伝子alpha-1,3-galactosyltransferase [alpha-GalT]や動脈硬化責任遺伝子low density lipoprotein receptor [LDLR])を完全に破壊し、我々がこれまでに独自に開発したKO細胞のみを効率的に濃縮する系(targeted toxin-based selection)を用いて遺伝子改変MPEF株を作製し、最終的にその細胞をドナーとする体細胞核移植によるクローン個体作製、それによる動脈硬化モデルブタ作製を試みる。平成28年度では遺伝子改変MPEF株の特性解析、それを用いた体細胞核移植による胚盤胞作成を行った。その結果、alpha-GalT, LDLR遺伝子のKOを行い、得られた株の~30%はdouble ホモKO、~60%はalpha-GalTホモKO/LDLRヘテロKOであった。組織化学染色、抗体を用いた免疫染色からdouble ホモKOではalpha-GalT, LDLRの蛋白発現は皆無であった。これをドナーとする核移植由来の胚盤胞でも両者の蛋白発現は皆無であった。また、当該胚の分子生物学的検討から、両遺伝子の変異が確認された。以上から、今回得られたalpha-GalT, LDLR遺伝子をダブルにKOされた細胞は、体細胞核移植経由によるクローン個体作製に十分供試できることが判明した。今後、この細胞を用い、本格的にalpha-GalT, LDLR蛋白発現が欠失したブタ個体を作成する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
alpha-GalT, LDLR遺伝子のKOを行い、得られた株の~30%はdouble ホモKO、~60%はalpha-GalTホモKO/LDLRヘテロKOという良好な成績を得た。また、組織化学染色、抗体を用いた免疫染色からdouble ホモKOではalpha-GalT, LDLRの蛋白発現は皆無であった。これをドナーとする核移植由来の胚盤胞でも両者の蛋白発現は皆無であった。また、当該胚の分子生物学的検討から、両遺伝子の変異が確認された。
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今後の研究の推進方策 |
平成29度では、平成28度に得られたdouble ホモKO MPEF株をドナーとする体細胞核移植を行い、移植胚のレシピエントメスブタ(マイクロミニブタ)への移植によるクローンブタ個体作製を行う。
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